おおつぶ。

 明日、ダーツの大会があるので、明け方まで練習をしていて、帰ったときにはすっかり夜が明けていた。


 ウチへの帰り道にある田んぼの苗がすくすくと育っていた。


 まっすぐ空に向かって育っていた。



 家につくなり、大粒の涙を流してしまった。玄関にへたりこんで泣いてしまった。


 ぽたぽた。ぽたぽた。


 まるで冗談のように溢れ出た。


 

 まっすぐ青く育つ苗。


 折れてしまった私。


 この二つの対比が大粒の涙を流す引き金になったのか。


 ただ、わかったことは、まだ切望し続けていて、その思いは強くなっているということだ。