此処って・・・その1

 今日は『千と千尋の神隠し』やってましたね。こんどはラピュタもあるみたいだし、日テレってジブリ続きだね。まあ、いまやってるハウルの宣伝もあるんだろうが。ジブリの作品はやっぱり見てしまう。あの世界観がいいのかなぁ。そんなジブリ作品の中に入ったような所に行ってしまった話を書こう。
 以前の日記に書いたと思うが、前の会社に入って一年半ほど営業をやっていた。飛び込みの教材販売で、下っ端は教材の一部を持って歩きで営業するというスタイルだった。非常に重く、トータルして5キロはあると思われる。で、それを持って与えられた住宅地図を片手にシラミつぶしに一軒一軒まわるのである。だいたい、一つの小学校の校区を一人でまわる。で、その地図を入念に下準備をしてまわらないと意味が無い。入社1か月経ったか経たないかというド新人の頃、初めて自分の担当区域の地図を貰い独りで営業に出て少しやり方も分かりかけたころである。一日にどれくらいこなすのかわかったので「これくらいの地図があれば今日は大丈夫だから仕事が終わったらまた残りの地図の下準備をしよう。」と思って準備出来ていない地図を持っていかなかった。
 販売対象となる家の人がいない場合、当然仕事にならない。断りは当たり前だが、いないと話にならない。ドンドン地図を消化していってまわる所が無くなり困り果てていた。バカな新人のやる話です。
 2時間くらいに一度会社に連絡を入れる決まりなので会社に電話を公衆電話からかける。(現在は携帯O.K.らしいが昔はサボるもとなので携帯はNG)
 私:「あのう、対象いないんですけど、どうしましょう。5時過ぎだったらいるんですけどぉ。」
 会社の人:「え?まわるとこ無いの?余ってる地図ないの?ホントに?全部まわりきったの?」
 余分に地図を持ってこなかったなんて言えない。そのとき持っている地図をジーっと見た。すると、地図の後ろからあとでとってつけたような地図がひょっこり出て来た。そこに3軒ほど家が書いてあり、また付け足された地図には3軒書いてあった。
 私:「あ、ありました。ただ、等高線がいっぱい書いてあって、距離はかなりあるみたいです。しかも、途中の道が省略されてますぅ。しかも、今日は自転車ありません(泣)。」
 会社の人:「行きなさい。」
 かくして私は山道をゆくはめになり大変なことになるのでした。  ・・・つづく。