評価とは

 今、学校の評価は『絶対評価』によるものになっている。以前は上位5%が5とかになる『相対評価』によるものだった。まあ、その子のいいところを評価しようというのが目的だろうが、果たして本当にしっかりと評価している教師がどれだけいるだろう。例えばこんな事が実際あった。生徒の学校でのテストの点数と通知表の評価を聞き取って指導していくのだが、その子は期末テストで80点こえた点数をとっていた。当然通知表は悪くないだろうと私も親御さんも、その生徒自身そう思っていた。しかし、通知表は散々なもので、『2』なども多く含まれていた。その子は「なんでかわかんない。」と落ち込んでいた。その子の生活態度が悪いのだろうと思われるかもしれないが、まったく違って部活動に一生懸命打ち込み、委員会活動も積極的に参加する子であった。母親が学校側に何故そのような評価になったのかを聞いたところ、結局次の出席番号の子と評価が入れ違いになってしまったらしいという事が判明したのである。評価の訂正を要求したが、聞き入れてもらえず、間違えたままの評価にその子はなってしまった。これは、レアケースではあるが、体育のジャージを少しくずした格好で着ていただけで『1』をつけられていたケースもよくある。教師の主観が入りやすいところもあるので、絶対評価には疑問がある。また、高校側としても、高校受験の合否判断のとき、不透明性の高い絶対評価では判断しにくいところもあるだろう。個人的な意見だが、なにもしなくても中学に進める小学校では『絶対評価』でもいいが、他人と差をつけてこそ合格できる高校受験では絶対評価はあまり意味のないもののように思われる。